【小説】「青くて痛くて脆い」感想

「青くて痛くて脆い」を読みました。 まさにタイトル通りの作品だなと思いました。 正論だから、筋が通っているからといって人を傷つけていいことにはならない。 現代に生きる人が忘れがちなことを思い出せてくれる作品でした。

本概要

タイトル:「青くて痛くて脆い」
著者:住野よる
発表:令和2年6月25日(初版)
出版社:角川文庫

あらすじ
人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学一年の春、僕は秋好寿乃に出会った。 周囲から浮いていて、けれど誰よりもまっすぐだった彼女。その理想と情熱にふれて、僕たちは二人で秘密結社「モアイ」をつくった。 ――それから三年、あのとき将来の夢を語り合った秋好はもういない。 そして、僕の心には彼女がついた嘘がトゲのように刺さっていた。 傷つくことの痛みと青春の残酷さを描ききった住野よるの代表作。

感想

かなり好きな作品です。
他の著作である「君の膵臓を食べたい」というタイトルは知っていたんですが、これも読んでみようという気になりました。

個人的に、例えばJ.Dサリンジャーのキャッチャー・イン・ザ・ライを読んだ時にも、新海誠の「天気の子」を観た時などにも同じようなことを思ったのですが
現実的で、「程々に」ということを知っている大人からすれば、青くて痛い未熟な年代のがむしゃらな精神性というのは、根源的な人としての正しさを持っていると思う。
そこに惹かれるんだと思います。

こんな人にお薦め

作中の人物と同年代(つまり大学生ぐらい)かそれより若い人にとっては共感できる点が、そうでない大人、もしくは大人な精神性を持った人にとっても何か響くものがあるのではと思います。

コメント

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